「歯の神経を残す」ための治療
✅むし歯が大きく広がっている
✅むし歯が神経の近くまで進行している
✅むし歯が神経に達している
上記のような場合、一般的には神経を抜く(抜髄)必要があります。しかし、歯の神経には歯に栄養を届ける重要な役割があるため、安易に抜いてしまうと、歯が脆くなり、将来的な抜歯リスクが高まります。
当院では、可能な限り神経を残すために「生活歯髄温存療法(せいかつしずいおんぞんりょうほう)」という治療を行っています。
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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10:00 ~ 14:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ▲ | / | / |
15:00 ~ 19:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ▲ | / | / |
✅むし歯が大きく広がっている
✅むし歯が神経の近くまで進行している
✅むし歯が神経に達している
上記のような場合、一般的には神経を抜く(抜髄)必要があります。しかし、歯の神経には歯に栄養を届ける重要な役割があるため、安易に抜いてしまうと、歯が脆くなり、将来的な抜歯リスクが高まります。
当院では、可能な限り神経を残すために「生活歯髄温存療法(せいかつしずいおんぞんりょうほう)」という治療を行っています。
生活歯髄温存療法は、深いむし歯などで神経(歯髄)に近い部分までむし歯が進んでいても、歯髄を完全に除去せずに保存し、歯の神経をできるだけ残す治療法です。特別な薬剤を使って、歯髄の炎症を抑え、自然治癒を促します。具体的には、むし歯の進行度によって次の治療法に分けて行います。
「間接覆髄法(かんせつふくずいほう)」はむし歯が神経に近づいているが、まだ神経には到達していない場合に、むし歯部分を除去せず、保護材を使用して神経を温存します。神経が露出していないが、深いむし歯がある場合に適応される治療法です。
直接覆髄法(ちょくせつふくずいほう)はむし歯や外傷で神経が一部露出しているが、感染がない場合に、露出部分に保護材を使用して神経を守る治療法です。神経が露出しているが、炎症や感染が軽度の場合に適応されます。
部分断髄法(ぶぶんだんずいほう)は歯髄の一部(主に感染した部分)を取り除き、残った健康な神経を温存する治療法です。神経に炎症があるが、全てを除去せずに一部を保存できる場合に適応されます。
「MTAセメント」と「ドックスベストセメント」は先ほどご紹介した3つの治療法で使用する保護剤です。これらはミネラルを用いてむし歯菌を殺菌し、歯をできるだけ削らずに神経を残すことができる画期的な材料です。
従来のむし歯治療では、感染した歯や神経を取り除くことが一般的でしたが、これにより歯の寿命が短くなるという問題がありました。しかし、これらの材料を使うことで、むし歯が進行していても神経を守り、歯を保存する治療が可能になるケースが増えています。
むし歯や歯周病が進行すると抜歯を宣告されることがあります。しかし、患者さんの多くは抜歯したくないと思われると思います。当院では、すべてのケースに適用できるわけではありませんが、次のようは方法で可能な限り抜歯を回避する取り組みを行っています。
✅エクストリュージョン法
✅クラウンレングスニング
✅CTR(歯周組織再生療法)
✅エムドゲイン/リグロス(保険適用)
✅歯根端切除
✅自家歯牙移植
それぞれご紹介します。
エクストリュージョン法は、歯根が損傷したり、深いむし歯がある場合に、歯をゆっくりと引き上げて健康な部分を露出させ被せ物をする方法です。抜歯を回避する手段として有効です。
クラウンレングスニングは、歯茎や骨を部分的に削って歯の根元を露出させ、クラウンや被せ物の適切な装着を可能にする方法です。歯が割れたりむし歯が深く進行した場合でも、抜歯せずに歯を残すことができます。
歯周病が進行すると歯肉や骨が失われますが、歯肉や骨には自己再生する能力が備わっています。しかし、歯肉と骨では再生スピードが異なり、歯肉ばかりが先にどんどん再生されてしまうため、骨が再生すべきスペースも歯肉で埋め尽くされてしまいます。
そのため、自然治癒に任せた状態では、骨が再生することはほぼありません。そこで役立つのが、骨が再生するスペースを保護する「GTR法」という治療法です。
「メンブレン」という人工膜で骨が再生するスペースを区切り、歯肉が侵出しないようにします。こうしておけば、やがては膜の内側に骨も再生できます。
「リグロス」と「エムドゲイン」はどちらも、骨を再生させる特殊なたんぱく質を主成分とする薬剤です。歯茎を切開して、骨が失われたところに塗布しておくと、数ヶ月から半年ほどで骨が再生します。
次の動画はエムドゲインを塗布した部分で骨が再生していく様子をご覧いただけます。
神経を取り除いた歯に再び炎症が起こると、根の周囲に膿がたまりやすくなります。多くの場合、根管治療で炎症に対処しますが、状態が深刻な場合、抜歯が避けられないと考えられることもあります。
当院では、このようなケースでも抜歯を回避するために「歯根端切除術(しこんたんせつじょじゅつ)」を提案しています。この手術は、歯茎を切開して根の先端にある炎症部分や膿の袋を直接取り除く方法です。処置後の空洞は血液で満たされ、時間が経つとともに骨が再生し、歯を支えることが可能になります。
「自家歯牙移植」は抜歯を回避する治療ではないのですが、たとえ抜歯になった場合でもインプラントや入れ歯などの人工物を利用するのではなく「ご自身の歯」を利用し、歯を補う治療になります。
この治療では、親知らずがよく移植用の歯として利用されます。自分自身の歯を使うため、インプラントのような人工の歯よりも自然な感覚が得られ、噛み心地も非常に優れています。ただし、この治療が適用できるかどうかは、患者さんのお口の状態に左右されます。場合によっては、他の治療法がより適していることもありますので、まずはお気軽にご相談ください。
実はあまり知られていないのですが、歯科医師によって治療における考え方は異なるため、同じ症状でも全く異なる治療法を提案されることがあります。他院で抜歯、抜髄と言われたとしても、別の歯科医師が診断すれば抜歯や抜髄を回避することができる可能性もあるのです。
この可能性を探るのが「セカンドオピニオン」です。当院でもセカンドオピニオンを受け付けておりますので、治療方針にお悩みの方はぜひ一度、ご相談ください。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。